ローン延滞事件の翌月の2014年5月終わり、カズトは信用金庫から住宅ローンの借り換えの試算表をうけとった。
当時、いなほへの返済は月額142.422円※1であった。
もし信用金庫に借り換えた場合は、約2万円ほど毎月の返済額が安くなるというのである。
そこでカズトは時間をかけて検討し、夏に信用金庫に借り換えを申し込んだ。
ところが審査結果は、驚きの想定外の回答であった。
「総合的判断により、今回は住宅ローン借り換えをお受けできない」と。
カズトにとっては衝撃であったが、どうしようもなかった。
当時、「いなほ銀行」のシステムの多数の欠陥について全く知らなかった。
3大メガバンクのシステムが、まさか旧・阿呆陀羅銀行製の欠陥だらけのお粗末な「いなほ」システムと知らなかった。
そして、まさか住宅ローンの借り換えを妨害する超絶「禁じ手の欠陥機能」が、メガバンクのシステムに装備されていたなど、知る由もなかった。
住宅ローンの借り換え審査に落ちた理由が分かるのは、翌年の3月であった。
※1当時の実際の返済額は、ボーナス払いを設定していたので85,474円であった。年間総額を12で割った金額が142.422円である。(念のため)
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