“妻が1億2千万円の保証人になる前提の借り換え”提案を断ってから、2週間ほど経過した。
再び七條信金から電話があった。
5物件全部の借り換えプランにブッとんだが、今回はさらに空を飛ぶような夢の提案がきた。
課長:小倉様を、保証人なしで融資するよう話を進めて良いでしょうか?
カズト:はいっ?
カズトは課長の発言が理解できなかった。
不動産投資ローンでは保証会社という制度がないので、誰かに保証人をお願いするしかない。
信金が1億2千万円の融資を保証人なしでやるなど、カズトの常識ではありえない。
課長が説明をはじめた
2015年7月に金融庁が「担保・保証に依存しない融資の促進」という指針を出して、「円滑な資金供給の促進に向けて」というパンフレットを出しています。
スマホで検索すると、本当にそれがヒットした。
課長が説明をつづけた。
金融庁が「銀行は担保より借り手の事業性を見ろ、つまり保証人がなくても融資するように」との方針を打ちだしています。
そして小倉様の案件がこれに合致できそうなのです。
カズト:でもこれは”事業者”が対象ですよね?私は”個人”ですが。
課長:4物件をサブリースから管理契約に転換し、残り1物件のサブリースも6000円の値上を成功させています。つまり5物件全てが収支改善されており、この行動がまさに不動産管理”事業者”とみなせるのです。
さらに先日拝見した”いなほ銀行”支店長からの証拠書類や、ローン延滞の信用機関への誤登録の証明書類を用意されていたことなども、”事業者”として十分な適正と言えます。
また2年前の住宅ローン借り換えのときの当支店の審査ミスや、老人会の役員・交通部長・近所の公園の毎朝の清掃をおこなっていたお父様のことも大きく加味させていただいています。
信用機関のローン延滞誤登録の間違った情報だけで審査したことは私たちの落ち度でした。
カズトは夢のような提案に呆然とした。
ローンの借り換えの件を「審査ミス」と認めていることも潔よい。
4年間(2018年6月時点で)もウソを重ね続けている”いなほ銀行”とはエラい違いである。
鶏口牛後という言葉が再び頭に浮かんだ。
鶏口牛後:鶏口と為なるも、牛後と為なるなかれ 七條信金から借りるとも、いなほ銀行から借りることなかれ。 七條信金に預金するとも、いなほ銀行に預金することなかれ。 |
課長:実は当信用金庫でも、保証人なしの融資は前例がないのです。
そこで、全物件を実際に見てきました。
いずれも立派なツクリの建物で、これなら間違いないと自信をもって支店長に決済をお願いしました。
そして本店にも打診しました。
すると、保証人なしの融資は森 金融庁長官の方針なのだから、ぜひ進めるようにとの内諾があったので、本日ご案内をしています。
後で調べて分かったのだが、「銀行は担保より借り手の事業性を見ろ」との方針は、森長官が長官に就任する前に提案したものであった。
カズトは家に帰って、壁に貼っている森長官の写真に手をあわせて頭を下げ、ひれ伏した。
そして、父の位牌にも手をあわせた。
12月になって無事、審査が通ったと連絡があった。
七條信金史上初、保証人無し融資第一号となった。
それも1憶2千万円である。
12月下旬までに5物件すべてのローンの借り換えが終わった。
カズトは2017年の家賃収入を全て繰り上げ返済に回した。すると収入がさらに増える。その増えた分を全額またと2018年に繰り上げ返済した。
そして借り換え直後は年間42万円のプラスだったが、2018年は年間56万円のプラスになった。
来年は年間60万円を超えるプラスになる見込みだ。
そうなればマイナス年60万円がプラス60万円なので、年に120万円、月額10万円の収支改善となる。
アインシュタインが複利運用を「人類最大の数学的発見」と言ったそうである(諸説あり)。繰り上げ返済もまた、複利運用である。
https://fstandard.co.jp/column_detail/172
アインシュタインの言う「人類最大の数学的発見」を実行して、毎年プラス収入が増えていることがうれしいカズトであった。
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この本は複利運用による複数物件ゲットのノウハウと、サブリースの注意事項が明記されている。