カズトは「いなほ銀行」に行き、10万円の定期預金を申し込んだ。
「預り番号」が9999までフルに埋まっているので、定期預金ができない見込みであった。一つの銀行に総合口座は1人1口座しか開けない。タクシーの乗車拒否ならぬ、「いなほ銀行」の「定期預金」拒否を理由に金融監督庁への申し立てを目論んでいたのだ。
ところが、1万件目の定期預金があっさり実現した。想定外の事態に、カズトは呆然としてそのまま定期預金証書を持って帰宅した。
●説明
定期預金は「通帳方式」と「証書」方式が2種類あるのだ。カズトはこのことを知らなかった。
行員は「小倉和人」の定期預金通帳がフルになっていることを知っているので、「証書」による預金をおこなったのだった。