銀行バトル 二戦目では、いなほ銀行の記帳の強行を阻止した。そしていなほ銀行が3年前から恐れていた未記帳1万件に到達した。いなほには残念だったが、頭取からの手紙が一営業日の入れ違いで間に合わなかった。
二戦目はまるで真珠湾のような展開であった。
・ハルノートのような「記帳を迫る脅迫状」
・ルーズベルトの電報のような頭取からの手紙
・システム部の監視をかいくぐった、250件の預金と未記帳1万件到達
しかし真珠湾と違って、預金実行前の金曜日の朝すなわち250口預金実行の60時間前に内容証明郵便で預金実行を通告したので、不意打ちではない。
だが私の頭の中は「日本海海戦」状態
預金中、頭の中で「坂の上の雲」のテーマソング「Stand Alone」が流れていた。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm32394100
小さな一人の預金者が、大国(メガバンク)イナホに 砲撃 預金を行って未記帳が1万件に到達したことは、いなほ銀行に大きな衝撃を与えた。
3年前からメガバンクとしてあらゆる手段をとり、5月になったらすぐに勝手に記帳を実行して未記帳をゼロ件にすると宣言していた。
にもかかわらず一人の預金者に「予告していた勝手に記帳」を阻止され、堂々と未記帳が1万件の壁を突破されたのだから。
カズトは前の週に300万円を普通預金口座に用意。
これは10年の養老保険が満期が満期になったもので、1月から平間支店に100万円を3口預けると約束していたものだった。
しかし平間支店が「もし行員が不正に引き出したとき、平間支店では補償できるかはケースバイケース」と回答したので、平間支店への定期預金を保留にしていたのだ。
その後、梅が屋敷支店から「もし行員が不正に引き出したとき、預かり責任があるので梅が屋敷支店が補償する」と説明があったので、梅が屋敷支店に定期預金することにした。
そして5月28日、梅が屋敷支店の山田課長に「今週3件だけ定期預金つくる」と事前通告して、電話でOKを得ていた。
「今週3件」の預金を27日(日)の夜11時30分から実行した。
目的は、自動預金システムの最終調整のためである。
30分の間に預金パスワードの設定などをして、3口のテスト預金を実行。自動預金システムの調整が完了した。
もし、いなほ銀行のシステム部がきちんと監視をしていれば、その3口の預金がそれぞれわずか10秒で終わったことに不審を感じたはずである。
通常は一口に1分かかかる。10秒で預金できたことが監視されていれば、自動預金システムの存在が分かったかもしれない。
そして27日(日)の24時、つまり28日(月)0時になった瞬間、自動預金システムにより250口の 砲撃 預金を実行。
想定と異なり、夜間バッチのシステム負荷によるWeb画面遷移の遅延が発生した。
そのため自動預金システムで何度もエラーが発生し、都度、手動でリカバリした。
予定では5口を1分で、つまり250口の預金を50分で終えるつもりだった。
しかしエラーのため、午前1時30分までかかった。
金曜日の午前9時にいなほ銀行に預金の予告状が届いたが、「勝手に記帳」を実行しなかった。
このため250口の預金の途中で未記帳が1万件に到達した。
システム部では未記帳が1万件に到達したあと、預金1口ごとにエラー通知が発生したので、深夜の対応に追われることになった。